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【本の紹介】

青海恵子&大橋由香子 著

記憶のキャッチボール

−子育て・介助・仕事をめぐって−


インパクト出版会・本体価格2200円 2008年5月10日発行

今から10年前の1997年に始めた往復書簡が、1冊にまとまりました。写真のような横長の本、オレンジ色のオビがついていて「共通点、女で子持ち。」という文字が書名より大きく書かれています(そして、裏表紙には、「違いは、身体に『障害』のあるなし」と)。

子どもが生まれてからの気持ち。青森の家から東京に来て「自立生活」をしようとしたとき、障害者解放運動の活動家に言われたこと。学校のPTAや団地の草むしりで感じるモンモン。乳がんの手術、成長する子どもたち。少子化社会対策基本法に腹がたったり、せっかく準備していたフットルースの交換プログラムが「9・11」で中止に追い込まれたり、害虫ならぬ外注スタッフとして大出版社で深夜作業しながら複雑な思いにとらわれたり・・・そんな日々を通して、考えたこと感じたことを、やりとりした記録です。

SOSHIREN関係のこともたくさん登場します。胎児の障害を理由にした中絶(選別的中絶)を法で禁止したいという障害者運動の発想に、どう対抗できるのか。なぜ子育てがこんなに不安だらけになってしまうのか。<産む・産まない・産めない>で女の生きづらさは違うにしても、それぞれの間に何が横たわっているのだろうか。

雑誌「インパクション」連載に、コラムやインタビュー、エッセイも加わり、コスタリカ「女と健康国際会議」に行く途中USAバークレーでのお宝写真(?)つき。高くて心苦しいのですが、ぜひ書店やネットでお買い上げいただき、あるいは図書館に注文してお読みください。
(ゆ)