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女(わたし)のからだから何が見える?−優生保護法改悪阻止から25年!連続講座−

第7回 2008年11月2日(日) 13時〜16時

アメリカの女性運動と障害者運動は
選別的中絶をどう考えてきたか?

――マーシャ・サクストンさんを迎えて――


私たちの上には 完璧な赤ん坊を産むべきだという圧力が
とてつもなくのしかかっている。
私たちは 完璧な人間の世界が欲しいのか?
私たちの差異や弱さなどを抑圧することの代償はなんだろう。
もし女性たちが選択の権利を持つのなら、
障害のある子供を産む選択もまた その中に入れなければならない。
      −「生まれる子と生まれない子−障害者に対する生殖技術の適用」−

マーシャ・サクストンさん
マーシャ・サクストンさん
『試験管の中の女』に上記のような文章を書いていた、マーシャ・サクストンさんが来日し、SOSHIRENの25周年の連続講座でお話をうかがえることになりました。マーシャさんは障害を持ったフェミニストで、この本の中で女性の中絶の権利を認めながら、出生前診断を否定する主張を明確に展開しています。
(※『試験管の中の女』リタ・アルディッティ他編 ヤンソン由実子訳 共同通信社刊)

マーシャさんはこの主張をどのようにして手に入れたのだろう?
フェミニストとして、障害を持った女性として、仲間たちにどのように自分の考えを伝え、議論してきたのでしょう?
これは私たちSOSHIRENがずっと考え続けてきた内容であり、課題です。マーシャさんのお話をじっくり伺いながら、一緒にこのテーマを考えませんか?
皆さんの、ご参加をお待ちしております!
チラシはこちら pdf
【マーシャ・サクストンさん】
二分脊椎という障害を持って生まれ、アメリカの障害者運動とフェミニズム運動に関わり続けている女性。現在は自立生活運動の中から誕生した組織- The World Institute on Disabilityのメンバーとして、研修事業や公共的な政策提言などを行っている。カリフォルニア大学バークレー校では障害学を教えている。 (上記写真はhttp://www.wid.org/ (The World Institute on Disability)より)

 日 時:11月2日(日) 13時〜16時
 会 場:リーブラ(港区男女平等参画センター)
  (JR:田町駅 芝浦口から徒歩2分/地下鉄 三田線・浅草線:三田駅 A4出口から徒歩4分)
 主催:リプロ研究会/SOSHIREN女(わたし)のからだから
 資料代:1000円(通訳付)

 ※申込は不要・当日会場におこしください。
 ※託児やノートテイクを希望される方はご連絡下さい。
  どのような対応ができるか一緒に考えたいと思います。

 連絡先:SOSHIREN女(わたし)のからだから
     東京都新宿区富久町8-27 ニューライフ新宿東305ジョキ内
     TEL/FAX 03-3353-4474  gogo@soshiren.org

これまで開かれた講座
第1回 2007年11月4日(日)終了
 「私のからだ」から何が見えるか?― 戦前・戦後、そして未来へ 青木やよひ さん
 フェミ的にいって堕胎罪ってどうなのよ? 水島 希 さん

第2回 2007年12月13日(木)終了
 優生保護法と障害者の自立・介助  スピーカー:青海恵子さん/瀬山紀子さん

第3回 2008年1月26日(土)終了
 人口政策・南と北
    スピーカー:芦野由利子さん(元(社)日本家族計画連盟)

第4回 2008年2月23日(土)終了
 私が考えるリプロ―ラブピースクラブでやってきたこと
    スピーカー:北原みのりさん

第5回 2008年4月19日(土)終了
 女性障害者の運動と女性の運動
   一緒にやってきたこと 似ていること 違うこと
    スピーカー:堤愛子さん&SOSHIRENメンバー

第6回 2008年9月23日(火・祝)終了
 子殺しと子育てのあいだで
   −子殺しと子育てのあいだで−
    パネラー:秋山洋子さん/米津知子さん/山田すが子さん/青海恵子さん/大橋由香子さん/海妻径子さん


 2007年1月、柳沢厚生労働大臣の「女性は産む機械」発言に各層の女たちから批判が続出しました。このことは、妊娠・出産も育児も困難な現実の一方で、「産む・産まないは女(わたし)が決める」という考え方は広く共有されていることを明らかにしたと言えるのかもしれません。

 今から25年前の1982年に、優生保護法という法律の変更が国会で議論されました。その名のとおり、優生=「人口の質」を向上させることを目的とするとともに、刑法堕胎罪とセットになって、女が子どもを産むか、産まないかを管理しようとする法律です。優生思想を強化し、中絶を禁止する法改悪だと反対して声をあげた私たちのグループは、「女(わたし)のからだは、わたしのもの」という視点から、その後もいろいろな問題に取り組んできました。

 96年に優生保護法は母体保護法に変わりましたが、優生思想は消えたでしょうか。女(わたし)たちが自由に生きられるように変わってきたのでしょうか。 「女(わたし)が決める」状況になってきたのでしょうか。

 少子化が進み、産婦人科が減り、その一方で、不妊クリニックは増え、そこでは体外受精などの生殖補助技術が一般化しています。卵を体外に取り出したことで、卵や胚を材料として利用する技術も進んできました。また中絶胎児も材料として期待されています。

 25年前の<過去>の経験や思いと、<現在>のそれとをつないでいく、違う経験をしてきた人たちが、それぞれの思想や気持ちを共有していく。そんなことをめざして、連続講座をはじめます。