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女(わたし)のからだから何が見える?−優生保護法改悪阻止から25年!連続講座−

第5回 2008年4月19日(土) 午後1時半〜4時半

女性障害者の運動と女性の運動
一緒にやってきたこと 似ていること 違うこと


70年代から優生保護法をめぐって、障害者運動と女の運動の間にはさまざまな議論があった。
「あなたたちは障害を持った胎児を中絶するのか」
「障害を持った女性は子どもを産むことすら認められていないのだ」
という障害者運動からのつきつけ。
応えようとする女たち。
「DPI女性障害者ネットワーク」の誕生は、ある意味で、障害を持った女と健常者の女が同じ女として話し合える基盤を作ってくれたと思う。
それでも障害のある・なしで見える世界は異なっていたのかもしれない。
今回の講座では、女性障害者運動と女の運動の連帯の中で、乗り越えられたことと乗り越えられなかったことについて、堤愛子さんと一緒に明らかにし、今後の展望を語り合いたいと考えています。
【スピーカー】
堤 愛子(つつみ あいこ)さん
脳性マヒ、車いす使用のピア・カウンセラー。1979年、車いす市民全国集会「女性障害者問題分科会」を担当したのをきっかけに、女性障害者の問題や優生思想の問題に取り組む。1989年、地域の仲間とともに、自立生活センター「町田ヒューマンネットワーク」を設立。「エンジョイ!自立生活」を合言葉に、自立生活プログラム、ピア・カウンセリングなどを広めてきた。現在、「ヘルパーステーション・マイライフ」所長、JIL(全国自立生活センター協議会)ピア・カウンセリング委員会委員などをつとめている。共著に『女たちのリズム』(現代書館)、『女たちの反原発』(労働教育センター)、『働く・働かないフェミニズム』(青弓社)、『優生保護法が犯した罪』(現代書館)など。

長沖暁子(ながおき さとこ)さん
SOSHIRENメンバー。大学生のころリブに出会い、女であることを肯定できるようになる。同時期に優生保護法にも出会い、その後も優生思想との関わりが続き、障害児と健常児がともに遊ぶ子ども会や共同保育所の設立を経て、地域で障害者と健常者がともに生きるためのスペース「柿のたね」を1986年に設立。1974年、優生保護法改定案が廃案になった直後、国会前でフランスデモをやったのが自慢。現在、慶応大学教員。共著『リプロダクティブヘルスと環境』(工作舎)など。


 ※事前申込は必要ありません。当日会場におこしください。
  なお、視覚障害、聴覚障害などで、情報の共有にサポートが必要な方には、
  万全とはいきませんが、私たちにできる範囲でのサポート体制を作りたいと
  思っています。準備のために、事前に(なるべく早めに)ご連絡いただけれ
  ばと思います。

 日 時:4月19日(土) 午後1時半〜4時半
 会 場:文京区民センター 3C(東京都文京区本郷4−15−14)
     都営三田線・大江戸線 春日駅から徒歩0分(A2出口直上)
     地下鉄丸の内線 後楽園駅から徒歩3分
     JR 中央線 水道橋駅より徒歩10分
 資料代:1000円

SOSHIREN女(わたし)のからだから
東京都新宿区富久町8-27 ニューライフ新宿東305ジョキ内
TEL/FAX 03-3353-4474  gogo@soshiren.org
今後の予定
第1回 2007年11月4日(日)終了
 「私のからだ」から何が見えるか?― 戦前・戦後、そして未来へ 青木やよひ さん
 フェミ的にいって堕胎罪ってどうなのよ? 水島 希 さん

第2回 2007年12月13日(木)終了
 優生保護法と障害者の自立・介助  スピーカー:青海恵子さん/瀬山紀子さん

第3回 2008年1月26日(土)終了
 人口政策・南と北
    スピーカー:芦野由利子さん(元(社)日本家族計画連盟)

第4回 2008年2月23日(土)終了
 私が考えるリプロ―ラブピースクラブでやってきたこと
    スピーカー:北原みのりさん

第5回 2008年4月19日(土)終了
女性障害者の運動と女性の運動
   一緒にやってきたこと 似ていること 違うこと
    スピーカー:堤愛子さん&SOSHIRENメンバー

場所::文京区民センター 3C(東京都文京区本郷4−15−14)

 2007年1月、柳沢厚生労働大臣の「女性は産む機械」発言に各層の女たちから批判が続出しました。このことは、妊娠・出産も育児も困難な現実の一方で、「産む・産まないは女(わたし)が決める」という考え方は広く共有されていることを明らかにしたと言えるのかもしれません。

 今から25年前の1982年に、優生保護法という法律の変更が国会で議論されました。その名のとおり、優生=「人口の質」を向上させることを目的とするとともに、刑法堕胎罪とセットになって、女が子どもを産むか、産まないかを管理しようとする法律です。優生思想を強化し、中絶を禁止する法改悪だと反対して声をあげた私たちのグループは、「女(わたし)のからだは、わたしのもの」という視点から、その後もいろいろな問題に取り組んできました。

 96年に優生保護法は母体保護法に変わりましたが、優生思想は消えたでしょうか。女(わたし)たちが自由に生きられるように変わってきたのでしょうか。 「女(わたし)が決める」状況になってきたのでしょうか。

 少子化が進み、産婦人科が減り、その一方で、不妊クリニックは増え、そこでは体外受精などの生殖補助技術が一般化しています。卵を体外に取り出したことで、卵や胚を材料として利用する技術も進んできました。また中絶胎児も材料として期待されています。

 25年前の<過去>の経験や思いと、<現在>のそれとをつないでいく、違う経験をしてきた人たちが、それぞれの思想や気持ちを共有していく。そんなことをめざして、連続講座をはじめます。